MD(ミニディスク)とは

かつてダビングの主流であったMDですが、現在では別のメディアが主流になりメディアとしての価値が無くなってきました。
音楽を聴く世代によってはMDの存在自体を知らない方もいるかもしれません。
MDとはどういったものだったのかをクローズしていきます。

・かつてはカセットテープが主流だった

MDが登場するまではCDからのダビングはカセットテープが主流でした。
カセットテープは曲の頭出しが出来ないので、早送りや巻き戻しで聴きたい曲を探していました。
今では考えられないことかもしれませんが、その時聴きたい曲を探すのに手間がかかっていたのです。
カセットテープは磁気テープがあるので、経年劣化でテープが伸びたりすることもありました。
音質も現在のものに比べると考えられないくらい悪いものでした。
録音可能な時間も限られており、片面ずつ録音できる曲を考えたり時間を計算しないといけなかったりと不便な面が目立ちました。
当時はそれしか録音できるものがなかったため、仕方なく使っていたのですが、その不満を解消すべく新しいメディアの開発が進んできました。
それがMDなのです。

・MDとは何か

頭出しが出来ない、音質があまりよくない、劣化の問題もあるという問題を解消するためにMDが生まれました。
1991年にソニーが発表をして、翌年に製品化されました。
MDはかつてカセットテープが抱えていた問題を全てクリアしており、製品化された以降は爆発的な支持を受けました。
CDのような便利さ、音質を持っており、携帯性にも富んだMDはオーディオ機器にも対応されていきました。
ユーザーからはCDをコピーして持ち出せるメディアとして認識されていきました。
録音後も編集が可能で曲名をつけたり、曲順を入れ替えたり曲をつなげたりする操作が出来ました。
ただMDは海外では殆ど普及せず、発売当初のコンセプトであったカセットテープほどの普及にはほど遠い結果に終わってしまいました。
その結果、対応オーディオも徐々に減っていって別のメディアに取って代わられたのです。